ふんわりと学生時代

私は兄弟の中では末っ子です。

 

母や父の兄弟はみんな共働きでした。

 

うちだけ、母が専業主婦。

 

母は、常にお金がないと言っていました。

 

でも、母は働かず、従兄弟の保育園の送り迎えや、趣味のガーデニングを楽しんでいました。

 

祖母の家に遊びに行くと、従兄弟が最新の戦隊もののおもちゃや、ライダー物の変身ベルトで遊んでいました。

 

私は、中学生にもなってもお小遣いをもらった事もなく、勉強も教科書か図書館の本でしていました。

 

おもちゃどころか、参考書も、問題集も、単語帳も買ってもらった事はないです。

 

文房具すら、親が必要と判断した物を、親のセンスで買ってくるのみ。私の意見、希望はそこにはなかったです。

 

友達とお揃いのシャーペンを持っている子達が羨ましかった。

 

高校生になると、条件つきでバイトが許可されました。父が言うには、高校生は年間30万までしか稼いではいけない。それを超えると税金がとても高いとのこと。無知な私は信じていました。それで、月2万くらいのバイトをしていました。でも、条件として提示されていた、学校までの定期代と携帯代金をそこから出していたので殆ど残りませんでした。

 

季節の境に祖母の家で集まりがあります。私は大学生になっても、強制参加でした。しかし、ある年、従兄弟が正月に来なかったんです。好きなアーティストのカウントダウンライブに友達と行ったそうです。私は、私は成人しても夕方5時には家にいないと親に怒鳴られる生活を送っているのに、従兄弟は高校生で、友達と泊まりがけでおでかけ。家に帰ってから涙が止まりませんでした。

 

卒業式、スーツで参加しました。

大学の入学式用に祖母に買ってもらったスーツで、就活も卒業式も乗り越えました。スーツ以外なら、自分で金出して用意しなさいと母に言われたからです。

 

でもさ、卒業式に参加した母が他の保護者に言った言葉に抉られた。この子も、せっかくだから袴きてみない?って聞いたのに、嫌がってスーツにしたのよ?一生に一度の機会なのにね。どの口が言ってるんだろう?ただただ辛かった。

 

別に身体的な虐待は受けてない。

肉体的には死んでないしね。

でもさ、わがままかもしれないけどさ、地域の祭りのお囃子の練習とか参加したかったよ?夜の練習だから、保護者の送り迎え必須ってことで私は諦めた。従兄弟は参加してた。

部活動も入りたかったよ?吹奏楽とか憧れだった。体験入部でもらった、楽譜代とか、消耗品代、大会の遠征費用のプリントを親に見せたら、入部届の保護者サイン貰えなかった。

 

やりたい事、挑戦したい事、全部親に否定された。

夢?希望?将来どうなりたいか?

就活で山程聞かれたけど、ネットに広がってるテンプレを話した。

ゼミの先生から、やる気とか、情熱がお前にはないと言われた。

学生のうちは、親の了承がないと何も動けない。

やっともらえた正社員の内定も、親のサインが貰えず期限切れ。

内定取り消しになった。

 

結局、親の希望にそった条件を提示した派遣に就職が決まった。

 

そんな学生時代。